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by cockeyca

ヱヴァンゲリオン新劇場版:Q 巨神兵東京に現わる

※ネタバレあります
















朝イチで観てきました、ヱヴァンゲリオン新劇場版:Q及び巨神兵東京に現わる。


まずは巨神兵東京に現わる。

正直見くびってました。ごめんなさい。
林原めぐみによる、いかにも現代人な言葉遣いの女性による独白にも、姉に全てを託して消えた弟のセリフにも、東京の上空に現れた巨神兵姿にも、数多の巨神兵が光の槍を持って街を蹂躙する姿にも、ゾクッとした。
巨神兵という絶対的な災厄が訪れ世界を滅ぼしていく様と、世界の理によって滅ぼされる世界の中でそれでも生きていく決意を無機質に真摯に語る様が良かった・・・
冒頭の僅か10分足らずだったかと思うけれど、アレは強烈に印象に残った。
長編化するものでは、多分ないのだろな。



そうやって、巨神兵によって世界が滅ぼされた直後に、ヱヴァンゲリオン新劇場版:Q。



前回の破の後に起こったサードインパクトによって、どうやら世界は荒廃し人類はほとんどが死滅した模様です。その14年後の世界がQの舞台。
その間シンジくんは初号機の中に取り込まれており、目覚めた時には何もかもが一変。
まず、ミサトさんを始めゲンドウ・冬月以外のネルフメンバーが反ネルフ組織「ヴィレ」としてネルフと敵対している模様。先日の冒頭で強奪した初号機を動力源とした”神殺し”の力を持つ戦艦「ヴンダー」がその拠点?
初号機から(恐らく)サルベージされたシンジは、殺傷機能を備えた首輪を付けられパイロットとしても扱われず捕虜のような検体のような扱いを受ける。再会したアスカにも手酷く扱われ、信頼していたミサトにも「何もしなくていい」と冷たくされる。
そこにネルフ所有のエヴァMark.9がシンジ奪還のため襲来。ヴィレクルーに不信感を抱いていたシンジは綾波の声にいざなわれ、Mark.9の手に乗りネルフへ・・・



以下はつらつら感想を。

ここまでで観てて、自分はいったい何を観に来たんだったっけ…と本気で戸惑っておりました。
新キャラは勿論、まるで別人のように変貌したかつての仲間たち。単独で使徒殲滅が可能な空飛ぶ戦艦。背景を全く知らないままここまで見せられて、14年ぶりに目覚めたシンジ同様、お客さんも何が起こっているのかさっぱりだったのではないかと。
それにしても・・・空気が重い。シリアスなだけではなく、何が起こっているかわからない戸惑いが大きい分ますます重くへばりついてくる。

この箇所だけでなく、今回は全体的に見てて辛いシーンが多かったですね・・・
シンジくん、目覚めたら訳わかんない状況になっててかつての仲間も酷く冷たいし、エヴァのパイロットやりますっつってるのに乗せてもらえないし。そもそもシンクロ率0%になってしまっているから乗れもしない。綾波も存在しないと断言されてもう何を信じたらいいかわかんない状況になってしまってまぁーそりゃMark.9と一緒に行きますよね。新メンバーはともかくとして、旧メンバーはもちっと優しくしてあげてもよかったのでは。それすら出来ないほど過酷な事が14年の間にあったのでしょうか・・・でも冷酷になりきれないマリュー葛城艦長。

ネルフ本部に行くも、どこか綾波は素っ気無いし、お父さんは13号機に乗れとしか言ってくれないし、渚カヲルと親密になったと思ったら彼からサードインパクトのきっかけは君だと言われ、お母さんの死の真相と綾波の真相を同時に聞かされ・・・もうシンちゃん絶望ビリー。
そこでカヲルくんから提示された希望も、実はゼーレの罠でフォースインパクト発動。13番目に堕とされたカヲルくんは責任とってガダルカナル22号シンジが贖罪としてつけられていた首輪によってシンジの目の前で爆死。・・・爆死?何死なのだろうアレは。とりあえず園監督の映画並みに血が飛び散ってました。
その後シンジは8号機によってエントリープラグごと射出され13号機は停止し、フォースインパクトは防がれめでたしめでたし・・・とはならない終わりざま。

そして物語は「シン・エヴァンゲリオン劇場版:|】」へ。
最後の記号は、それらしいものの自作なので正確ではないです。あしからず。
わざわざ従来のものを”旧”、この劇場版シリーズを”新”と結びつけたのはこのタイトルの為だったのでしょうか。ヱもエになっていました。


前作で出てきたエヴァは殆ど出てきてなかったですね。弐号機も、第10の使徒戦で損失した部位を補填し左腕は換装式となった改2号機となっていましたし。前回の裏コードも「コード:トリプルセブン」となっており、さらにその容貌もどこか猫っぽい。アスカがかぶってるキャスケットもフルフェイスも猫耳搭載だったし、これは・・・これは・・・!
まぁ終いにはMark.9を破壊するために自爆しちゃうのですがね。さらば弐号機、もとい2号機・・・
そのMark.9、あれは使徒のようなエヴァンゲリオンなのですかね。質量無視の変形能力有していたり損傷しても再生したり。多分Mark.6もそうだったのかな・・・あ、シルバーチャーム買ったらシークレットのMark.6当たりました。ありがたや。

今回はマリ専用機である8号機が登場しましたね。破の時の予告編となんか違う気がしますがそんなの気にしたら負けだ。
しかしマリはいっつでも歌ってますねぇ・・・しかも今回はさらにマニアックな選曲。「グランプリの鷹」なんてわかんねぇよ(笑)そして常に揚々としていて達観しているのは前回からそのまま。
結局マリの目的は相変わらず謎のままでしたねぇ・・・次回明かされることを期待。していいものかどうか。

しかしなんですか予告編のあの8+2号機って。左半分が2号機で右半分が8号機。キカイダーなの?はたまた仮面ライダーW?いずれにしても赤とピンクって似たよーな色だし見にくいわ!でもきっと、あの映像も作りかけ感があったし、あまりあてにしない方がいいのだろうな。うん。
そう、前回の破の後の予告編も全くアテにならなかった!ワンカットすら使われて無かったじゃないか・・・なんだったんだあのゲンドウは。加持さんに至っては生死不明だし。

そしてQのキーとなるエヴァ、第13号機。10から12はすっ飛ばしましたね。7も飛んでますが、そこは改2号機の扱いなのかな。コードもトリプルセブンだし。
シンジ・カヲル両氏による複座式ということで二本のエントリープラグを両肩から挿入する形式。外観は初号機に酷似、ただし目が左右二つずつあり、通常形態の腕二本に加えて、胸部でクロスさせるように格納されたもう二本の腕の計四本。そしてファンネルのような飛行体を操って攻撃。
冒頭映像の使徒に加えてMark.9にこの13号機のユニット、ネルフは使徒を兵器として転用できるのでしょうか。元々エヴァも似たようなものっちゃそうですが。



最後に・・・
前回では各登場人物、特にシンジくんの成長が著しかったですが、そのシンジくんがかつてない程に打ちのめされます。前回のあの神がかったシンちゃんの面影はどこにもないです。しかしアテになるかどうかわからない予告編によると、彼は放浪の先で希望を見つけるそうです。そこに期待しましょう・・・今度こそ幸せにすると言ったカヲルくんはもういないのですから。
結局謎は明かされずむしろ謎を増やし深めたまま終幕したQ。上映後の劇場も「いいもん観た!」というよりは「え、ここで終わり・・・?」みたいな空気であったように思います。
また何年後になるかは定かでないですが、シン・エヴァンゲリオン劇場版、期待して待ちましょう。
by cockeyca | 2012-11-17 11:59 | 映像